「ゆる育児キャンペーン」は、東京都内で児童虐待防止の啓発活動を行う6つの団体の協働で2012年に始まりました。自身も子育てまっただ中であるメンバーたちの、”ゆるやかに子育てを楽しみながら「私の子育て」と「みんなの子育て」をゆるやかにつなぎ、子どもの成長を社会全体で見守りたい” という思いから「ゆる育児」という言葉が生まれました。ゆる育児キャンペーンでは乳幼児期の子育て層を対象にイベントや講座を行ってきました。2020年現在、それぞれの団体による活動は停止していますが、都内の団体による児童虐待を地域的に予防していくという、ゆる育児の理念は、皆で考えたゆる育児ステートメントと共に、今でも活き続けていると思っています。
ゆる育児あだち A-Step 代表 町田 彰秀
ゆる育児とは
期待と不安の中で始まった新しい暮らしと役割。
小さくて、やわらかくて、温かくて。
いつだって笑顔でいられるような気がしました。
すぐに押し寄せた、嵐のような毎日。
夜泣きが終わらないまま朝を迎え、寝不足をごまかしながらの家事。
熱を出して苦しそうな顔におろおろしたかと思えば、
エンドレスのいたずらやかんしゃくについイライラ。
誰かと自分を比べては、沈みこむばかり。
寝顔を見ればつい笑ってしまうはずなのに、
日々の小さな成長がすごく嬉しいのに、
なぜか笑顔になれない自分がいました。
でも、そんなとき。
「大丈夫だよ」「がんばってるね」の言葉だけで、
一杯の紅茶をゆっくり飲む時間ができるだけで、
こわばった心と体がふとほぐれることがあります。
子どもを育てるのは大変なこと。
だから笑顔になれない日があってもいい。
成長の喜びも毎日の大変さもみんなで分かち合いながら、
自分も子どもと一緒にゆるやかに成長していけたら。
ゆる育児はそんな想いから生まれた言葉。
完璧じゃなくていい。誰かに頼ってもいい。心が軽くなる育児です。